怒涛のゴールデンウィークのガイドも終わり、ほっと一息をついたところです。
ガイド中は事故を避けるために集中しています。ですので、お客様の安全のこと以外は考えていません。
一方、仕事を継続しますと、私自身も自然に対して知識が狭くなっていきます。
私は、ガイド中に1回くらいですが、野鳥のさえずりや飛び出しなどの行動もメモにとっています。それを続けていますと、野鳥の行動に偏りがあることに気が付きます。
以前はモスケミソサザイの巣を見つけたことをこのブログに書きました。
でも、野鳥の行動は繁殖だけではありません
今日は、「2023年5月、トレイルカメラを使って、東京都八丈島の野鳥の水浴び場を見つけました」と題してのお話です。
野生動物はトレイルカメラを警戒しない
トレイルカメラというのを聞いたことがあるでしょうか?多くの場合、
- 小型
- 防水
- 単三電池を電源
- バッテリーが続くかぎり撮影
- 人体・動体センサーでカメラが自動的にON/OFF
- 昼間は自然光で撮影(カラー)、夜間は赤外線LEDライトを照射して撮影(白黒)
という特徴があります。
トレイルカメラからは音は一切しません。ですので、野生動物は単なる「物」としか見ておらず、危険物として認識・警戒されません。
トレイルカメラを三脚につけて置いておくだけで、動物の自然な姿を撮影してくれます。
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ガイドのときのメモを見返す
先ほども書きましたが、ガイド中に少しずつ書き溜めたメモを見返しました。そうしますと、シチトウメジロ、イイジマムシクイ、タネコマドリ、アカコッコがある一点に集まる傾向に気づきました。
4種が集まるということは、巣の可能性は低く、餌場または水浴び場だと思いました。
次の機会に、もう少し意識して4種を見ました。すると、体の色は薄暗く、枝に留まっている時間が長く、羽の手入れをしていました。
集まっていた場所は、水浴び場でした
トレイルカメラを使って水浴び場を特定
次にフィールドの地形を思い浮かべました。
- 水の有無
- 周辺の植生や枝の形
ただし、観察で得られる情報はここまで。あとは、水浴び場として可能性のある場所を確認するしかありません。
本当は双眼鏡で確認するのが一番簡単なのですが、そもそも、山に住む野鳥が丸見えのところで水浴びをするはずがありません。
そこで、先ほどのトレイルカメラを仕掛けました。一日動作させ、得られたものがこれらの写真です。
イイジマムシクイ、タネコマドリ、アカコッコの水浴びのシーンが撮影されていました。
私はこれまでに共同の水浴び場を見つけています。今回は2つ目の水浴び場になります。
1つ目の場所は、一応撮影はできるのですが、少し無理をしなければならない場所にありました。ですので、データ採り用としての位置づけでした。
今回の場所は、撮影機材に特殊なものが必要ですが、それでも撮影は容易な場所でした。
昔を思い出して、野鳥の水浴びシーンの撮影をしてみたいですね
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