2022年の八丈島の気候は例年に比べてズレています。冬のような寒さが3月まで続いていて、八丈島に住む生き物たちは、今、精一杯挽回しているところです。
ところが、おかしなところも未だに残っています。
例えば、ミサゴ。
八丈島では、例年、今の時期、ミサゴは見られなくなります。ところが、先日、ミサゴを確認しました。はじめは、
ウミネコか・・・
と思って双眼鏡を構えましたら、ミサゴでした。慌てて撮影しました。
ツバメも八丈島では通過です。そして、今の時期には見られなくなります。
ところが、先日、ツバメが電線に留まっているのに気が付きました。
渡りに失敗したようです
さて、今回の渡りの失敗に限らず、いつもフィールドを観察していますと、色々なことに気づきます。
今日は、「東京都八丈島で見られるアマツバメの生態」と題してのお話です。
アマツバメは飛びながら水を飲みます
八丈島では、春になりますと、アマツバメが渡ってきます。ツバメっぽい飛び方で、ブーメランのように翼の長いツバメがアマツバメです。
アマツバメの脚は、通常の野鳥と違い、地上で生きるのには適していない形態となっています。
喉が乾いたらどうするのですか?
良い質問ですね
アマツバメは、口を開いて湖水スレスレに飛び、水面にダイブして水を飲みます
アマツバメの飛翔速度はとても速いです
よく脳震盪を起こしませんね
アマツバメは空中で交尾をします
記載では、アマツバメは空中で交尾をするとされています。これ、嘘っぽいですが、私は何度も見ています。
次の連続写真を見てください
引きの写真ですので分かりにくいですが、3枚めの写真を拡大したものです。
2羽のアマツバメが重なっていますね。先ほどの4枚の写真をもう一度見ていただければ分かるように、2羽のアマツバメが飛翔速度と方向を調整し、3枚めの写真のときに一瞬、重なり、離れています。
EOS R3の連写で撮影しています。30コマ/秒ですので、0.06秒の間で交尾が完了していることになります。
逆に、そのぐらいの速さでないと、アマツバメは地上へ落下してしまいます。
八丈島では、アマツバメは、毎年、同じ時期に同じ場所で交尾が見られます。そして、写真でも分かるように、交尾をする瞬間は群れで行います。
天敵から身を守るのか、それとも、繁殖のタイミングを合わせるためなのかは不明ですが、面白い生態です。
アマツバメは岩場に巣を作るといわれています。私は、アマツバメが巣材を集め、くちばしにくわえて運ぶ姿を一度も見たことがありません。
いつか、その微妙な変化も見られるようになりたいですね。
八丈島では、まだまだ、知らないことがたくさんありそうです
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