昔開催された平凡社のアニマ賞はプロの動物写真家の登竜門でした。このコンテストは、写真の芸術性よりも動物生態写真に特化していました。
アニマ賞は、写真も複数点を必要とし、組写真としての応募でした。
写真を撮るためには、動物の生態の知識が必要でしたので、徹底的な観察をします。そのうえで、手持ち撮影、リモートコントロール撮影、センサーを使った無人撮影を駆使します。
今日は、「野鳥のリモートコントロール撮影の準備は根気が必要です」と題してのお話です。
昔は機材は自作
今から30年前、一線級の動物生態写真家の先生方々は道具を自作されていました。
これが当たり前の時代でした。ですので、私も身近なものを組み合わせて作りました。
私も自作でCCDカメラで撮影して映像を電波でモニターに飛ばしたり、赤外線センサーとレリーズを繋げ自動撮影もしました。
リモートコントロール撮影では、ブラインドも必要でしたので、自作したりしました。
初期の頃は、破れたこたつカバーを頭から被り、ファスナーからレンズを出してブラインドとして使いました(笑)
安い道具ですが、それなりの写真も撮れ、私の写真はアニマ賞の特集号で掲載されました。
今となってはいい思い出です
観察を中心にするようになりました
八丈島は自然が豊かです。でも、野鳥の狙ったシーンを必ず撮れるかといいますとそうではありません。
時間、気象条件、太陽の角度、観察者の立ち位置、ブラインドの有無などで、野鳥の行動は変わります。
写真は、野鳥が見せる再現性の高いシーンしか撮影できません。
人間の技術をどんなに磨いても限界があるのです
ですので、ひたすら記録をつけます。空き時間は観測地点で過ごすことが日常になりました。
自分を信じつづける根気
写真を撮りたい気持ちははやりますが、現実はそう簡単ではありません。再現性の高いシーンはなかなか出会えないのです。
3-4時間も同じ場所にいますと、
こんなことをして意味があるのか・・・?
という不安にかられます。
時間の浪費は人生の無駄遣いです。
でも、自分で観察して、自分で調べた情報しか、撮影には使えません。私以外の人は知らないからです。
目で見たものを記録し続け、今後どうするかずっと考え続けます。今の自分を信じないと継続はできません。
この根気、プロの動物写真家を目指していたときの昔を思い出しますね
今日は、「野鳥のリモートコントロール撮影の準備は根気が必要です」と題してのお話でした。
昔は道具は自作でした。
写真を撮るためには、動物の生態の情報が必要です。観察ばかりするようになりました。
そして、不安の中、継続するためには自分を信じ続ける根気が必要です。
撮影はまだまだ先ですが、1枚でも納得したものが撮れるといいですね
明日のブログの更新はお休みします。
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