サギと聞くと、本土ではシラサギですね。一般の方は白鷺(シラサギ)とよびますが、実はシラサギという名前の野鳥はいません。コサギ、チュウサギ、ダイサギが色が白く、これらの種を総称して白鷺とよんでいます。
バードウォッチング歴が長くなると、白くないサギが日本にいることを知ります。今日は八丈島に来る白くないサギのお話です。
先日、八丈島を回っていたら、海辺の溶岩のうえに白っぽい4つの物体に気がつきました。大きな体、長い嘴、そして長い脚。サギ特有の形態です。でも色は真っ白ではありません。
この鳥はアオサギといいます。白いサギの配色に対し、この鳥は藍色や灰色の羽と特徴的な配色をしています。藍色の部分から「青」鷺なのでしょうか?一方、英語ではこの鳥をgray heron(灰色のサギ)とよびます。欧米人には羽の灰色の部分が目につくのでしょうか?
空を飛ぶと、長い首をたたんで脚をピッと伸ばした姿勢でゆっくりと羽ばたきます。この飛翔姿勢は他のサギと同じなので、大きくても猛禽とは区別できますね。
近くで見るとこんな凛々しい姿をしています。大きな野鳥は警戒心が強いので、脅かさないようにそっと撮影させてもらいました。
八丈島では、このサギは1年間で断続して出現します。つまり繁殖していないようなので、私はこの野鳥は渡り鳥と思っています。彼らの姿を見かけると、「八丈島にも春が来たのだなぁ・・・。」と実感します。