2021年10月19日の今日、八丈島は大雨です。土砂崩れが起きない安全な場所を少し回りましたが、根性のあるキジバト以外は姿が見られませんでした。
私は、日本と海外合わせて20回以上引っ越しをしています。そんなわけで、1箇所にとどまってじっくりと見ることが幼少期からの願いでした。
それは私のバードウォッチングスタイルに影響しました。大学生のときは岩手県盛岡市の高松の池というフィールドを1箇所に決め、年間300日通っていました。
フィールドを1箇所に決めますと、僅かな変化を見逃さなくなります。
今日は、「東京都八丈島で自分のフィールドを持つとこんな珍しい出会いが起きます」と題してのお話です。
八丈島では見たことのない動きをする野鳥を見つけました
私は、フィールドに出るときは、だいたい決まった観察行動をします。八丈島に一年の流れがあるように、フィールドの植生や動物の行動も季節によって一定の流れで変化します。
でも、その流れの中で、ノイズが生まれることがあります。これが渡り鳥です。
渡り鳥は八丈島のフィールドを知りません。そうしますと、本来、八丈島の野鳥がするはずのないような行動をします。
私にとってはこれがノイズのように浮き上がって見えます。
そして、変な形の後ろ姿の野鳥を見つけました。
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EOS 7D Mark II+EF600mm F4L IS II USM+EXTENDER EF1.4xIII
変な形の野鳥は一声も鳴きませんでした
私は地鳴きでかなりの種の野鳥を聞き分けることができます。ヒバリ、ホオジロ、カシラダカ、ミヤマホウジロであれば、一声鳴けば種が分かります。
でも、この変な形の野鳥は一声も鳴きませんでした。ですので、声からは判別できませんでした。
それよりもひたすら脚を畳んで、地面に落ちている種を一心に食べていました。
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EOS 7D Mark II+EF600mm F4L IS II USM+EXTENDER EF1.4xIII
ヒバリでもない、ヒメコウテンシでもない。では、この野鳥は何?
1枚目の写真、実はヒバリの後ろ姿に似ています。
ヒバリは、冠羽を立てていますし、体全体の羽毛の色は薄く、小雨覆と中雨覆は無斑です。でも、2枚目の写真で分かりますように、この個体はすべて当てはまりません。
顔をあげますと、目の周辺に特徴的な線がありました。これは以前撮影したヒメコウテンシにとても似ていました。でも、この変な形の鳥の体全体の羽毛の模様は、ヒメコウテンシと比べて、もっと濃くはっきりとしていました。
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EOS 7D Mark II+EF600mm F4L IS II USM+EXTENDER EF1.4xIII
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EOS 7D Mark II+EF600mm F4L IS II USM+EXTENDER EF1.4xIII
ヒバリには亜種を含め3種類あるそうです
私は知らなかったのですが、ヒバリ科と検索しますと、ヒバリの他、カラフトチュウヒバリとオオヒバリという亜種があるそうです。
Mizzo Musicさんの「野生の大田区(東京都大田区自然探訪記)」
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には、そのヒバリ、カラフトチュウヒバリ、オオヒバリの見分け方が記載されておりました。後趾の爪の形が違うそうです。
後趾の爪が大きく湾曲していればヒバリ、少ないとカラフトチュウヒバリ、そして、直線だとオオヒバリと判別します。
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Mizzo Musicさん、本当にお見事としかいえない観察眼です!
そして、私が見つけた変な形の鳥の後趾の爪はこれ。
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EOS7D Mark II+EF600mm F4L IS II USM+EXTENDER EF1.4xIII
ヒバリではない変な形の鳥は、種ですとヒバリ、亜種ですとカラフトチュウヒバリに分類されるようです。
大学時代、サークルの仲間は全国を回って様々な野鳥を見ていました。当時の私には、うらやましく、とても魅力的でした。
一方、私のようにどこにも移動せず1箇所にとどまって野鳥を見る方法もあります。
1箇所にとどまることで、いつも同じフィールドで野鳥を見ていて、
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何か変だ
という鋭敏な感覚が生まれることがあります。これは識別能力とは違いますが、私はこのお金がかからない力がとても大好きで、自分自身でこの感覚を育てようと思い、これまで続けてました。
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ぜひ、あなたの身近なフィールドを継続して見てください
あっと驚く出会いがあると思いますよ
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EOS7D Mark II+EF600mm F4L IS II USM+EXTENDER EF1.4xIII
PR
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