昨日(2021年1月24日)は嵐のような強風の1日でした。自然とのふれあいの楽しさよりも、こんな過酷な環境でも生物の種は、絶えずに生き続けている不思議を実感しました。
今日は、「東京都八丈島の冬の強風が過ぎ去ったあとの野鳥の様子」と題してのお話です。
強風が収まったら縄張りの見張りを再開するイソヒヨドリのオス
昨日に比べると、今日の八丈島はおだやかな天気です。しかし、曇り、突然の雨が降り、快適な1日とはいえません。
それでも、野鳥は少しでも天気が開放に向かうと、自身の縄張りの見張りを再開します。
このイソヒヨドリのオスは、いつもの見張り台に来ていました。周囲を見回していました。
八丈島では、毎年、イソヒヨドリの雛が巣立ちます。1年で相当数の若鳥はいなくなってしまいますが、生き残った個体は隙間をぬって、既存のなわばりを狙ってきます。
写真はこの1枚は、そのなわばり争いの一幕でもあります。
自由に生きているように見えるイソヒヨドリのメス
オスとは対象的に、私の観察力が乏しいだけかも知れませんが、イソヒヨドリのメスは様々な場所で見られます。沿岸だけでなく、八丈島の中心でも見られます。
イソヒヨドリのメスは、私たちが思っている以上に、巣を作る場所が八丈島にあると思っているのかも知れません。その現れが、イソヒヨドリのメスの目撃の多さにつながっているのかも知れません。
このメスは、雨に打たれながらも、羽繕いをしたり、足で顔を掻いたりしていました。
昨年生まれたスズメの現在
スズメは、身近な野鳥です。毎年繁殖し、若鳥は巣立ちます。
ここ八丈島でもいたるところで、スズメの巣が見られます。
秋冬の八丈島では、スズメは群れで行動します。そして、本土と同じように、スズメは様々な植物の種を食べて冬を過ごしています。
このスズメはハチジョウススキの種を食べていました。スズメは、本土ではイネの収穫作業で残った籾を食べているイメージがありますが、水田の少ない八丈島では、色々な種を食べています。
このスズメはくちばしの付け根が黄色ですね。本来、スズメのくちばしは真っ黒ですので、このスズメは昨年巣立った若い個体と考えられます。
多くの場合、野生動物は、巣立ち直後に命を落とします。この個体は、ここまで生き残っていますので、つわものであることが分かりますね。
強風が過ぎ去っても、八丈島は青空にはなりません。しばらくは、雨が降ったりやんだりの繰り返しでしょう。
私たち、人間にとっては過ごしにくい条件ですが、野鳥は次の準備のために前を向いています。彼らの姿を見ていると、学ぶことがありますね。
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