八丈島には代表的な山として、八丈富士と三原山があります。それぞれ、標高854 mと701 mです。山が好きな方は、八丈島旅行(遠征?)で両方登る方もいらっしゃいますね。
その合間に、硫黄沼と唐滝へいらっしゃることもあります。
今日、2022年8月11日は、山の日です。日本全国で安全な登山の呼びかけが行われています。
一方、
八丈富士って、たった854 mじゃないですか
そんなに心配しなくても・・・
と、いう意見も聞きます。
今日は、「2022年8月11日、東京都八丈島の八丈富士登山道入り口で登山指導に参加してきました」と題してのお話です。
八丈島は不思議な島
出かける前に、八丈島空港のある坂下を見回りました。風はあっても、それほど強風ではありませんでした。
青空も見られましたしね
ですが、ANAの1便は、強風のため、欠航しました。
実は、ふもとは穏やかなのに、島の上空は強風のときがあります
安全な登山の呼びかけの様子
八丈富士登山道入り口は霧でした。
八丈島警察署、東京都八丈支庁、八丈町、八丈島エコツアーガイド協会と合同で、安全な登山の呼びかけをしました。
登山に入る前の服装、飲水のチェック、登山届のお願いをしました。
ふもとと八丈富士山頂付近の違い
すごい風でした
しゃがんで風をやり過ごすことがありましたので、八丈富士山頂への登山は諦めました
今日、下山してきた登山客の言葉です。少々服装は軽装でしたが、体つき、靴は八丈島登山に耐えられる方でした。
このお客様の言葉は、数字にしますと、以下の通りになります。
今日の八丈島のふもとの気温29.5˚Cのとき、山頂付近の気温は24.5˚C。5˚Cも違います。
そして、「しゃがんで風をやり過ごす」ということは、仮に風速15 m/s(本当はもっと強い風のはず)としますと、体感温度は17˚Cです。
フィールドで10~15˚C以下に長時間さらされると、低体温症の症状が出始めます。山頂付近では、その近い温度に近づいていたわけです。
お客様は、自身の服装が軽装であることから、その後の危険を察知して、すぐにその場を離れ、下山を選択されました。真夏なのにです。
冷静で懸命な判断だと思いました
親御さんの好判断
八丈富士は、身近な山なのか、軽装な方が多かったです。
親子連れの方々は、大丈夫かなぁ・・・?
と心配していましたが、ほどなくして、帰ってきました。頂上には行けなかったと思います。
先ほどの数字を紹介しましたが、体外の気温の影響は、大人よりも、お子さんの方が、先に出ます。
登山開始は、不安要素がありましたが、最終の判断は正解でした
ほっとしました
どのような装備が、八丈島登山では正解だったか?
ふもとは29.5˚Cと暑いのに、八丈富士の山頂は強風で体感温度は17˚Cです。
熱中症を防ぐための水、足はくじかないように軽登山靴以上、突然のスコールにあいますと低温がさらに加速しますのでレインウェア、そして、強風から体温低下を防ぐためのインナー・・・。
実は、八丈富士を安全に登山するためには、思った以上の装備が必要です。そして、登ったら帰ってこなければいけませんので、体力の限界になる前に、下山を決める判断力も必要です。
昨年、八丈富士でも遭難の報告がされました。救助・治療のスピードは上げるため、登山届は必要です。
そして、冷静な判断をするためには、身を守るためのそれなりの装備が必要です。
八丈島には代表的な山として、八丈富士と三原山があります。それぞれ、標高854 mと701 mです。
標高は低そうですが、意外と盲点があります。八丈島の山を安全に楽しく登るために、ぜひ、その前に、身の回りのチェックをして下さいね。