ギプスが外れ、さっそく歩くリハビリを始めました。山中に入ることはできませんが、比較的簡単な地形ならば歩けるようになってきました。
そこで、春から観察し続けていた人工の水浴び場を再開し、トレイルカメラを仕掛けてみました。

どうなるかなぁ・・・?
今日は、「2025年9月16~27日に人工の水浴び場に仕掛けたトレイルカメラの記録結果」と題してのお話です。
2台のトレイルカメラの比較
新しいトレイルカメラの試験を兼ねて、FKPCAM HR13 Wi-Fi Solar Trail Camera、Voopeak TC19の2台のトレイルカメラを人工の水浴び場に仕掛けました。
同じ条件で撮影し、記録された写真から両者を比較しました。FKPCAM HR13 Wi-Fi Solar Trail Cameraはシャッターを切る枚数が多く、Voopeak TC19は小さい物にセンサーが反応していました。
両者は思ったほどは差がありませんでした。近い内に1台のトレイルカメラを別の場所に仕掛けたいと思っています。

2025年9月16~27日に人工の水浴び場に訪れた動物たち
1ヶ月半以上も放置していた人工の水浴び場を綺麗にしました。
動物には私たちと同様に「毎日」があり、長期間環境の悪かったものを使えると判断し直すには時間がかかると思っていました。
ところが、トレイルカメラを仕掛けますと、すぐに様々な動物が姿を見せました。
ハシブトガラス
以前は常連だったハシブトガラス。当時は一度に4羽くらい現れていました。
今回は現れたのは1日で1羽のみ。それでも帰ってきてくれただけでも満足の結果でした。

カラスバト
人工の水浴び場ではカラスバトはレアです。ただ、周辺でカラスバトの声が聴こえていたことから、以前と違い、カラスバトにとって2025年9月16~27日は特別な期間だったと思われます。
2日連続で姿を現しました。ハシブトガラスの行動を真似したような行動をしたのが面白かったですね。

キジバト
八丈島では、キジバトは一番身近な野鳥です。身近ということは、人工物にすぐに慣れるということです。
以前は、ハシブトガラス、キジバト、ヒヨドリ、ホオジロが常連でした。
初めは姿を現しませんでしたが、途中から安定的にトレイルカメラで撮影されるようになりました。

ヒヨドリ
実は、以前常連でしたホオジロはまったく姿を見せなくなりました。一方、ヒヨドリは声は聴こえますが、しばらく人工の水浴び場に姿を見せることはありませんでした。
しかし、観察後半はヒヨドリがメインでした。1羽だけでなく、場合によっては2羽の時もありました。
八丈島は今も暑いので思いっきり水浴びをしていました。
1羽は水浴び、もう1羽は水しぶきを浴びて迷惑そうに順番を待っている姿が撮影されていました。

番外編
野良ネコ
トレイルカメラは時々予想をしない物も写します。2025年9月16~27日では、野良ネコが最初に水浴び場を見つけました。
動物にとって水は生きるうえで貴重です。野良ネコは周囲を気にしながらも長い時間滞在しました。

ニホントカゲ
トレイルカメラによる観察は撮影された写真を1枚1枚確認する作業です。時々何も写っていないものもあります。
しかし、最近のトレイルカメラは、物体を認識する光電スイッチではなく、生き物の赤外線を検出する赤外線センサーが主流です。そのため、空振りは少ないのです。

変だなぁ・・・
と思って再度確認しますと、水浴び場の近くに変なものが写っていました。背中に筋、尾に青色の光沢が見えます。
八丈島に元々いたのはオカダトカゲ。しかし、写真に写っているトカゲは別種に見えます。

調べてみますとニホントカゲでした
人の活動で八丈島に入ってきてしまった種です

各野鳥は人工の水浴び場を被らないように時間を分けて使っていた
トレイルカメラは、センサーの感度は通常、待機時間は10秒に設定しました。この条件で撮影された写真の枚数を数えました。ヒヨドリのように1枚に2羽写ることもありますが、これは無視しました。
2025年9月16~27日に人工の水浴び場に現れた動物は下記のようなグラフになりました。

1回しか現れなかったのはハシブトガラス、野良ネコ、ニホントカゲ。ハシブトガラスと野良ネコはトレイルカメラを設置した初期に現れました。
特に2025年9月16日に現れた野良ネコは10枚写っていたことから、水を長く飲んでいたことが分かります。
ニホントカゲは小さいので、センサーが偶然拾った時以外は撮影できないと思いました。
この水浴び場には野鳥が良く来るため、食べられる危険性があります。野鳥の水浴びを観察し、いなくなった隙に命がけで水を飲んでいたようです。
カラスバト、キジバト、ヒヨドリは複数回現れていました。面白いことに、3種の出現時間は被っていませんでした。
お互いの行動を観察し、今の利用時間の棲み分けに落ち着いたのかも知れません。
以前のカラスバトがハシブトガラスの行動を真似したこと、今回の利用時間の棲み分けを見ますと、野鳥は同種だけでなく異種の行動も観察しているようです。

データ数を増やして、この考えが正しいかどうか証明したいですね
今日は、「2025年9月16~27日に人工の水浴び場に仕掛けたトレイルカメラの記録結果」と題してのお話でした。
2台のトレイルカメラの比較、人工の水浴び場に訪れた野鳥の紹介、2025年9月16~27日のトレイルカメラによる観察結果をまとめました。
カラスバト、キジバト、ヒヨドリの利用時間が分かれていました。異種の行動を観察しての結果なのかも知れません。

データ数を増やして、この考えが正しいかどうか証明したいですね
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