東京都の八丈島地熱館が2021年2月から長期休館するそうです

観光スポット

今日(2020年11月21日)から3連休です。ここ八丈島では、連休前から多くのお客様が来島されています。

八丈島は、年間3,000 mmの降水量が記録されており、天気は、基本、曇か雨です。最近は好天が続いていますので、来島されているお客様はとても幸運です。

気象庁|過去の気象データ検索
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観光スポットも賑わっていますね


今日は、「東京都の八丈島地熱館が2021年2月から長期休館するそうです」と題してのお話です。


八丈島地熱館

えっ!?そうなんですか?

初耳です

以前のブログで、八丈島の地熱発電所が解体されることを紹介しました。その時点では、地熱発電の仕組みを紹介する八丈島地熱館のあつかいについて発表されていませんでした。


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八丈島地熱館の役割

解体前の八丈島地熱発電所
EOS 6D+EF16-35mm F4L IS USM

八丈島の小学生だけでなく、都心の小学生も、八丈島の地熱発電所のことをよく知っています。

どうしてだと思いますか?

授業で八丈島の地熱発電所が必ず習うそうです。また、子供たちは、八丈島地熱発電所が関東地方唯一の地熱発電所であることも知っています。

はじめて子供たちから聞いたときは驚きました

八丈島地熱館は、再生可能エネルギー利用をわかりやすく解説する役割を持っています。そのため、授業を聴いた小学校の子供たちだけでなく、授業を教える先生方々、中学生、そして、都内の国公立と私立大学、東京都支庁の研修、政治家の方々、さらには、海外の方々もいらっしゃいます。


八丈島の観光スポットの優等生

地方での建物の中での観光は、ハコモノ観光と揶揄されます。しかし、ここ八丈島ではこのハコモノがとても大切です。

冒頭でも書きましたが、八丈島の年間降水量は3,000 mm。日本の観測点の上位に位置します。

また、八丈島は離島です。風が遮るものがありませんね。北から、あるいは、南からの強風はそのまま八丈島に直撃します。

私は自然ガイドをしていますので、頑丈なレインウエアを持っていますが、来島されるすべてのお客様が持っているわけではありません。八丈島では、ハコモノは、観光だけでなく、暴風雨からのお客様の避難所の役割があります。

雨、霧いずれにしても景色は見えないですね。そのような天候のときはハコモノは賑わいます。八丈島地熱館は、多くのお客様を受け入れてきた優等生でした。


八丈島地熱発電利用事業における地域貢献

八丈町の八丈島地熱発電利用事業における公募要件における地域貢献は、

・産業振興策とは、農林漁業、観光業等、各種島内の産業の振興に結びつく方策を指します。

・地域還元策とは、例えば事業利益の地域への分配といった経済的な還元や、熱水や電気の地元施設への提供、再生可能エネルギーである地熱発電の町民や来島者に対する普及啓発といった社会的還元を含めた幅広い取組を想定しています。

http://www.town.hachijo.tokyo.jp/info/wp-content/uploads/2016/07/20160720.pdf

と明記されています。八丈島地熱館を2年以上休館にすると、地域貢献のうち、地域還元策の部分は行われないことになります。

八丈島地熱館の様子
EOS 6D+EF16-35mm F4L IS USM

話は変わりますが、大きな事業を始めるにあたり、住民からの質問の受け答えをするために、事業連絡会というものが設立されます。八丈島地熱発電利用事業事業連絡会は、新しい地熱発電所を建設するオリックス社、八丈町役場の企画財政課、八丈島の各地域の住民からの代表の方々で構成されています。

そして、住民の代表の方々が質問され、オリックス社と八丈町役場の企画財政課の方々が回答する形をとっています。

オリックス社は、まだ地熱発電所建設は始まっていませんが、地域貢献として、ふるさと優待という形で、上記の産業振興策と地域還元策のうち、前者を有言実行しました。

一方、八丈町企画財政課の代表の方は、地域貢献として、

色々考えています

という同じ回答を4年間続けてきました。公的な場で責任のある役場の代表が回答しています。今後、何一つ変化が起きない、あるいは、実現しないということはないと思います。


八丈島地熱館は休館ではなく、引っ越しはしないのでしょうか?

改装を余儀なくされた八丈島歴史民俗資料館は、東京都八丈支庁に一時的に引っ越しました。私は、その「色々考えています」の中に、八丈島地熱館の展示を旧末吉小学校へ移転が入って欲しいと思っています。

現在、旧末吉小学校は空いています。今は使われていない、あるいは、使用を模索している旧末吉小学校に八丈島地熱館を引っ越しさせれば、税金で作った建物の有効活用だけでなく、八丈島在住の子供たち、都心の全児童、中学生、大学生、観光客に対しての科学教育と啓蒙活動が継続できます。

これは、日本における大きな社会貢献になります。加えて、旧末吉小学校は、みはらしの湯に近いので、観光客の集客だけでなく、ハコモノですので、暴風雨のときのお客様の避難所にもなります。

「色々考えています」の具体的な実現が楽しみですね

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