私は、幸運にも台風22号の被害はほとんど受けませんでした。しかし、最接近の2025年10月9日から、停電・断水が始まりました。
このような経験は初めてでした。

どうしようか・・・
というか、家に備えてあるものでなんとかするしかありません。
今日は、「2025年、台風22号、23号通過後の停電・断水下の東京都八丈島で私にとって役に立った物」と題してのお話です。
ペットボトルの水と配布された飲料水

八丈島に住むならば、日持ちするものはいつも蓄えておかないといけないよ~
私が八丈島に来た時、近所のおばあさんから貴重なアドバイスを受けました。
以後、私はお米、油、根菜類と室温保存でもしばらくは食べられるものは欠かしたことはありませんでした。
他にカップラーメン、レトルトごはん、レトルトカレーも含まれるでしょうか?
残念ながら私はアレルギーで食べることができませんが、カップラーメンは貴重な水を無駄にしない、災害時の究極の食べ物だと思いました。
そして、それよりももっと大切なもの。それは水です。
私は、台風シーズンに備えて2Lのペットボトルを3本ほど備蓄していました。そして、毎年、台風シーズンが来る前にこれらを買い替えをしています。

期せずして役に立ちました
また、空のペットボトルは八丈町が用意した生活用水を運ぶ器としても役に立ちました。本来はちゃんとしたものがありますが、緊急時としては合格だと思います。
3本でしたら6 kgの重さになります。このくらいでしたら女性でも持てるでしょう。
台風22号通過後は、2Lの水のペットボトルは私は手に入れることができませんでした。代わりに、時々給水所で配布されている6Lの飲料水の袋をもらっていました。


ペーパータオル
水が貴重ですと、料理を作っても調理器具や食器などを洗うことはできません。アルミホイルがあれば、材料をくるんだり皿をくるんで汚れを防せげるのですが、あいにく私は持っていませんでした。
山ですと、クッカーを洗剤で洗うこともできませんし、場合によっては貴重な水で洗うこともできません。
大学生時代、サークルの先輩から山で使ったクッカーをトイレットペーパーで拭い、後で家で洗うことを教わりました。
家にはペーパータオルがありました。
衛生面では色々あるかとは思いますが、水と洗剤が使えないという状況では仕方がありません。

もう、これでいいや
と、料理を作っては油や残り滓などをペーパータオルで拭いていました。体調に問題はありませんので、緊急時はこういう方法も使えると思いました。

山用のエアマット
外は台風22号、台風23号の影響を受けて湿度は85%以上になっていました。気温が上がればさらに汗をかきます。
迂闊に外に出られない状況。何もできないからと言って布団の中にずっといますと、布団は汗を吸って就寝時はさらに寝心地が悪くなり、体の回復が悪くなるの負のループ入ってしまいます。
布団を使わず床にごろ寝では、体が痛くなります。

そう言えば、家にエアマットがあったっけ・・・
あまり使っていないエアマットを引っ張り出し、この上で過ごすことにしました。
山用なので一般の家具と比較しますと質は落ちます。それでも居心地が良かったです。
シーツ、布団の汚れも軽減しましたので、湿度が高くお風呂に入れない状況でしたが、何とかなりました。

防災無線受信機
今回の災害では、電気、水道、ネット、携帯の電波が止まりました。道路は倒木で車は動かせません。
情報に関しては完全に隔離された状態になりました。私が家でじっとしている間、同じ時間に大きな災害が発生していたのも知りませんでした。
情報の入手経路は直接のご近所の方々とのお話でした。
しかし、台風22号、台風23号が通過する間、唯一動作した情報入手経路がありました。

防災無線です
ひっきりなしに流れ続けていましたが、隔離された私には必要な情報源であると同時に「人の声」が支えになりました。
八丈島に初めてきた時、大家さんが防災無線のお話をしてくれました。すぐに町役場へ行き、受信機をもらってきました(厳密には受信機を借りているだけです。)。
台風の多い南の島なので、

こういうものなのかなぁ・・・
と思っていましたが、まさか真価を発揮する時が来るとは思っていませんでした。
仕方のないことですが、単3電池4本のみでは電力の寿命は2日間くらい。私はカメラのフラッシュ用に持っていた単三電池で何とかしのぎました。

携帯
災害時で必要性の高い情報端末、1位は防災無線受信機、2位は携帯でした。当然なことですが、防災無線受信機が無い土地では携帯が1位になります。
テレビは停電のため全く使えず、ラジオは電池で作動しますが、災害場所に特化した必要な情報は流れてきませんでした。
携帯の電波が生きているという条件はありますが、Xから流れてきた災害時に即した地元民からの生きた情報がとても役に立ちました。
ですので、2025年の災害時の対応として、携帯を持ちその電源を確保することは必須と私は思いました。

ヘッドライトとUSB充電式ライト
停電が続いていた間、体はいつも通りの生活サイクルをしようとします。でも、そのようなことをしますと、あっという間に日が沈み部屋は暗くなります。
少しくらいの暗さは大丈夫だと思うのは、私たちが、常日頃から明るい世界に生きているからです。実際には、人の目は暗所に弱くあまり役に立ちません。
私はヘッドライトとUSB充電式ライトを持っていました。
ヘッドライトは頭に付けますので両手が空きます。料理(ガスは生きていました。)、お風呂で風呂桶に水を貯めての行水、トイレなど電灯が無くても何とかなりました。
ヘッドライトは単4電池3本を電源としていました。ずっと使い続けますと電池は空になり、必要な時に使うことができなくなります。
そこで、通常はUSB充電式ライトを使っていました。私のポータブル電源は携帯の充電用としては蓄電量が多かったため、その余剰電力でUSB充電式ライトを充電、使用しました。


ポータブル電源
こちらの記事をご覧になってください。
番外編
嗜好品
不便な生活をしていますと、少しずつ心のストレスが溜まっていきます。普段は全く思わないのに黒い考えが生まれて、自己嫌悪になったりします。
そんな時、嗜好品は心の健康のオアシスです。私はタバコは吸いませんが、お茶やコーヒーは飲みます。
水に余裕がある時にインスタントコーヒーを飲みました。被災中のコップ一杯の水はとても貴重ですが、この一杯で心を洗われた気分になり、落ち着きを取り戻しました。

YouTube PremiumとYouTube Music
YouTube PremiumとYouTube Musicは必需品ではありません。嗜好品です。
でも、上述と同じ様に外に出られない、情報は入らない、暗い中でじっとしているとマイナスのことを考え始めます。
そんなとき、YouTube PremiumとYouTube Musicは役に立ちました。

電波が無いのに・・・
と思うかもしれませんね。
YouTube Premiumに入っていますと、動画を携帯に保存することができます。
被災前に、私は「後で見る」にたくさんの動画を登録していました。これらを見るだけで落ち着きを取り戻しました。
YouTube Musicは、私の場合は、曲はあまりが保存されてはいませんでしたが、直近で聴いた曲は自動保存されていました。
YouTubeが飽きた時はYouTube Musicで曲を聴いて朝になるのを待ちました。

冷蔵庫
停電が起きた時、冷蔵庫の中の物がどれだけ保つかを考えました。
冷蔵庫の中は断熱材で覆われており、一度冷えたものはドアを開けなければすぐには温まりません。冷凍室でしたら、凍った物が溶けるまでの時間があります。
「停電≠保存が効かない」の思考は短絡すぎです。正しくは、たとえ外が暖かくても「中の物はしばらくは保つ」です。
電源は無くても冷蔵庫としての役割は、しばらくは果たします。
保存されている中の物を確かめ、順番に消費していきました。冷凍庫の物は、私の場合、2日間保ちました。

除湿機
ライフラインは、ガスはプロパンガスなので一度も止まらず、その次に使えるようになったのは電気です。
部屋の中は水浸しになりましたので、2台の除湿機を稼働させてカビが生えないようにひたすら水分の取り除きました。
除湿するということは、貴重な水が溜まるということです。溜まった水は浴槽に入れ、少しでも生活用水が減らないように務めました。
微々たるものですが、水収集装置として働いていもらいました。

今日は、「2025年、台風22号、23号通過後の停電・断水下の東京都八丈島で私にとって役に立った物」と題してのお話でした。
台風22号の災害で体験して実際に役に立った、ペットボトルの水、配布された飲料水、ペーパータオル、山用のエアマット、防災無線受信機、携帯、ヘッドライト、USB充電式ライト、ポータブル電源、番外編として嗜好品、YouTube Premium、YouTube Music、冷蔵庫、除湿機を紹介しました。
もちろん、災害はケースバイケースです。これらの全てが役立つわけではありません。

備えのヒントになれば幸いです