人には24時間あります。同じ時間の流れは動物にもあります。
ただ、私が意識して観察できる時間には限界があります。限られた時間をいくら調べても動物の行動の全てを見ることはできませんし、見ていないのですから、当然、撮影もできません。
最近、宮崎学先生の書物やYouTubeを見る機会が多くなりました。
宮崎学先生は、1970-1980年代に超望遠レンズを使って日本の猛禽類を撮影したことで有名です。そして、並行して、センサーとカメラのレリーズを連動させ、自動で動物を撮影し、写真家の立場で動物の生態の未知を解明してきました。
PR
超望遠レンズを使って野鳥を撮影するのも楽しいのですが、自分が知らない世界にも興味があり惹かれます。
今日は、「宮崎学先生の「人間なんて怖くない 写真ルポ イマドキの野生動物」を読みました」と題してのお話です。
宮崎学先生について
宮崎学先生は若い頃から野生動物をテーマに写真集を出版してきました。
並行して文章を執筆してきました。フィールドの観察から得られた事象を私たちに伝える言語化がとても上手く、豊富な読書量と執筆経験があることが文章から伺えます。
研究者は、観察した事象を数値化し、その結果を基に考察します。宮崎学先生はその直前までの活動の全てをしていることが分かります。
宮崎学先生については、以前のブログでも紹介しています。
「人間なんて怖くない 写真ルポ イマドキの野生動物」について
「人間なんて怖くない 写真ルポ イマドキの野生動物」は、宮崎学先生の写真と観察者ならではの視点に基づいた文章で構成されていました。
- 長期の定点観測による生態系と出現する動物種や数の変化
- 外来生物の日本への侵入
- フィールドのサプリメント
- 野生動物と人との距離
写真家と言うよりも、まるで生態学者が執筆した啓蒙書です。写真は、今、日本で起きている生態系の変化と野生動物の適応を見事に捉えていました。
自動撮影の方法より、むしろ、どのような視点や考えを基に撮影機材をセットしたのか理由が読み取れました。
2021年8月24日~10月31日、東京都写真美術館で本書の写真が人数制限されて展示され、4日間にわたっての講演会があったのを思い出しました。
ちょうどコロナ禍で私は都心まで移動できませんでした。未知を知る機会を失いましたね。

後悔しています
今日は、「宮崎学先生の「人間なんて怖くない 写真ルポ イマドキの野生動物」を読みました」と題してのお話でした。
全143ページとページ数は少ないですが、300枚の写真と文章で日本の野生動物の時代の変遷が随筆のように綴られています。
自動撮影に興味がある人は宮崎学先生の考え方、そうでない人も日本の自然が現在どのような状況になっているかを知れる貴重な本となっています。

野生動物は私たちのすぐそばにいます
おすすめの本ですよ
PR