野鳥の撮影は大きく分けて2通りあります。超望遠レンズを構えて撮影する方法と短いレンズを使った無人撮影です。
最近の私は無人撮影に力を入れています。4年前に朧気ながら思ったこと、その間のトレイルカメラによる観察、4ヶ月間の準備、そして最近の実践。
野鳥を脅かさないように撮影するというのはどういうことなのかと考える機会もたくさん出てきました。
手を動かしますと、その分の結果が出ます。
私の大学院生時代の師は、

実験をすればポジティブとネガティブのどちらかの結果が出る
そのあとどうするかを考えろ
と繰り返し仰っていました。当時は仰っていることがよく分からなかったのですが、今はよく分かります。

今の問題解決の過程が研究みたいで面白いですね
さて、これまで無人撮影に関わるポータブル電源、モニター、人感センサーのお話をしました。今回はブラインドについてもう少し踏み込みます。
今日は、「無人撮影時に使用するブラインドについて」と題してのお話です。
簡易ブラインドについて
ジャパンホビーツール社製のカモフラテント。小さいながらなかなかの優れ物です。
大きさは1 m x 1m (高さ1.45 m)。私が持っているのは初期型。現在のバージョンはIII型で、お客様からの意見を取り入れてかなり改良されているようです。

コンパクトでとても使いやすそうですね
道具というものは目的に合わせて使います。カモフラテントですと、三脚付きのフィールドスコープでの観察でしたら、無敵だと思います。
簡易ブラインドの無人撮影の時の使用感
無人撮影をしていて一番分かったのは、いきなり始めないこと。野鳥は良く見ていて、異変を感じると近寄らなくなります。
これは私のフィールドだけかも知れませんが、一つ一つ機材をテストしてその過程で野鳥に慣れてもらった方が上手く行きます。
人工の水飲み場に水を足してトレイルカメラを仕掛け、距離を起きますと数分後にはホオジロやヒヨドリが記録されていました。

野鳥は私を水を交換してくれる何かと思っているみたいです(笑)
ヒトの姿のままですと、さすがに野鳥は水浴びはしてくれません。
そこで、手持ちの簡易ブラインドを使用したわけです。有効でした。
水飲み場から距離を開けて設置しさえすれば、野鳥は普通に来てくれます。
ある日の観察ですが、1時間あたり3回姿を見せてくれます。
時間 | 種名 |
13:45 | ホオジロ |
13:46 | ホオジロ |
14:38 | ヒヨドリ |
14:52 | ホオジロ |
14:59 | ホオジロ |
15:03 | ヒヨドリ |
15:10 | ヒヨドリ |
15:24 | ホオジロ |
この日は5時間ブラインドに入っていたわけですが、暑さと狭さで地獄でした。
簡易ブラインドはやはり簡易であり、テスト用には最適ですが、長い時間滞在するのには酷でしたね。

手持ちのテントの無人撮影の時の使用感
私は大学院生時代に2人用のテントを買いました。研究室で嫌なことがあったとき、バイクに積んで山にキャンプに行ったこともありましたね。
そのテントが今でも残っていました。30年以上も前のものですので、接着部分は劣化して剥がれまくっており、もはや本来のテントとしての機能は役目は果たせません。
でも、ブラインドとしては使えそうでした。
実戦投入してみますと、

色が派手(苦笑)
山の製品は遭難時に発見しやすくするために色が派手なものが採用されています。では、野鳥はどうなったかと言いますと、変わりなく来てくれました。

無人撮影の準備段階で許容範囲が広がったようです
テントは1〜2人用。大きさは2 m x 1 m (高さ1 m)。
出入り口はメッシュ、ベンチレーターも付いています。風が吹くと少し涼しくなります。

まあ、それでも暑さは若干緩和するだけです(笑)
大切なのは広さ。床部分が2 m x 1mですと、バッテリー、モニター、人感センサーの受信機、レリーズなど入れても余裕がありますし、フロアマットを引けば快適です。
ですので、長時間隠れることが必要な時は、今は古いテントを使用しています。


安いテントがありますが、これでも代用出来そうです。
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ただ、撮影にも使いたい場合また十分な広さの設置場所があるのであれば、次のブラインドは私はAmeristep社製のドッグハウスブラインドを買おうと思っています。
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今日は、「無人撮影時に使用するブラインドについて」と題してのお話でした。
簡易ブラインドはテスト用には最適です。
一方、長時間滞在するのであれば、テントクラスの大きさのブラインドの方が使い勝手が良いですね。
もしなければAmazonの安いテントで十分ですし、本格的に撮影したいのであればAmeristepのドッグハウスブラインドが良いかなと思っています。
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