ここ数日、大きな雨も無く、過ごし易い八丈島です。

曇り空ですが、大雨の心配もなさそうですね
今日は、久しぶりの午前と午後のダブルヘッダーでした。
今日は、「2022年10月28日、東京都八丈島のヘゴの森の午前のツアーの様子」と題してのお話です。
ヘゴの森までの道が水没していました
今日の午前のお客様は、ヘゴの森散策路全コースで、植物と野鳥の解説を依頼されていました。服装もバッチリです。

今日は、いいツアーになりそうだなぁ・・・
と、思ってツアーを開始しました。ところが、目を疑うような光景が広がっていました。

ヘゴの森へ続く道が水没して、川になっていたのです


あれっ!?
最近は雨が降っていなかったはず・・・
確かにそうだったのですが、2022年10月25日は1日の合計降水量は134.5 mm、1時間あたりの最大降水量は54 mmだったのです。
私はヘゴの森のガイドになってから6年目です。6年間で、今日の散策路が一番ひどい状態でした。
とんだハプニングからスタートしましたが、お客様は流されてきたイモリを楽しく観察されていました。

ヘゴの森コースの様子
散策路が洪水になっていましたが、気を取り直してツアーを再開しました。今日は雨が降っていないものの、ヘゴの水分吸収で利用される気根を紹介しました。

頭上はヘゴの葉身で覆われており、ジャングルを連想されるような景色にお客様は驚かれていました。


ヘゴの森を見下ろす高台に来ました。

緑色が鮮やかですね
3日前の豪雨が影響を与えていたようです。


ヘゴの森散策路全コースの様子
ヘゴの森散策路全コースに進みました。確かに豪雨で土や枯れ葉が流された跡が見られましたが、一転、歩きやすい道になりました。
若いヘゴの鋭い棘、ヒカゲヘゴとの違いを解説しました。


足元には様々なシダ植物が見られ、一つひとつ解説をしました。ときおり、ウグイスの地鳴きやタネコマドリの争いが見られました。

フウトウカズラのスギに対するアプローチを解説しました。一見緑色できれいなフウトウカズラですが、スギの木を枯らす原因になっていることに、お客様は驚かれていました。

ヘゴの森には様々なシダ植物が生息しています。ヒトツバ、リュウビンタイ、オオタニワタリと同じシダ植物でも、形態が大きく異なることに驚かれていました。



八丈島も、まもなく、冬に入ります。お客様は、赤いとうもろこしのようなテンナンショウの実を見たり、色とりどりのアオノクマタケランの実をご覧になって、楽しまれていました。


ツアーを進みますと、鋭い棘ばかりのヘゴから、柔らかい毛に覆われたヒカゲヘゴのエリアに入ります。
ヒカゲヘゴもヘゴの仲間です。葉身の接続面には、ヘゴと同様、道管と師管が見られました。

ヘゴは鋭い棘で覆われていましたが、ヒカゲヘゴは毛に覆われています。お客様はご自身の手で感触を楽しまれたり、記録として写真を撮影されていました。

ヘゴの森散策路全コースの頂上付近には、ヒカゲヘゴのエリアがあります。絵のような世界にお客様はたたずまれていました。

今日は、曇り空で暑くもなく寒くもなく過ごしやすい天気でした。ところが、ヘゴの森へ続く道が水没しており、ハプニングのツアーでした。

全員景登山靴を履いていたものの、歩くのが大変でした
ちなみに、私は水没しました(笑)

散策が始まったら、問題はなかったんですけれどもね

ハプニングもありましたが、とても楽しいツアーでしたよ

今日は、ヘゴの森へいらしていただき、ありがとうございました