ヘゴの森ツアーの様子は、このブログで紹介しています。ただ、写真と文字で紹介していますので、情報伝達には限界があります。
例えば、八丈植物公園は南の島の公園ですが、都市公園の延長線上にあります。

ところが、ヘゴの森は、原生林に人力で散策路を作った土地です。想像していただければ分かるように、このブログで紹介する以上に安全性に大きな差があり、ヘゴの森はずっと危険です。

安全のことを考えますと、正直にいえば、ヘゴの森は大人向けの自然を楽しむコンテンツです
さて、実は、2022年8月28日は、ヘゴの森のガイドのダブルヘッダーでした。午前のツアーの様子は、昨日の記事で紹介しています。
そして、午後のツアーは、私は、安全のことをずっと考えていました。
今日は、「2022年8月28日、東京都八丈島のヘゴの森の午後のツアーの様子」と題してのお話です。
午後は雷の音が聞こえていました
ヘゴの森ツアーは、通常、雨でも行われます。八丈島は雨の日が多いため、非日常を楽しむことと本物の自然を楽しむには、こちらの方が思い出になるからです。
ですが、空から雷の音が聞こえてきました。
八丈島の地形は複雑で、上空の空気の流れも不規則になります。この瞬間のあと、どうなるか分かりませんでした。
森の中にいれば、落雷には当たり難いですが、絶対ではありません。

小雨は許容できます
でも、雷を認識していて、そのまま進むのは、ガイドとして正しい判断だろうか・・・?

お客様と相談しました
お客様は、ヘゴの森散策路全コースを選択されていました。装備も完璧でした。小雨でも十分行ける方々でした。
ただ、上の散策路に入ってしまいますと、1時間は山道を歩くことになります。
ヘゴの森は都市公園ではありません。雷に対して、比較的安全な森の中ではありますが、この1時間、落雷からの逃げ場はありません。

絶対に安全は、ないのです
お客様は、ヘゴの森散策路全コースを歩くのを楽しみにしていらっしゃいましたが、正直に予想される危険性をお話ししました。
そして、雷からすぐに逃げられるヘゴの森コースへの変更を提案させていただきました。

ガイドさんにおまかせしますよ
コース変更を承諾していただきました。

ヘゴの森コースの様子
午前中と同様に、小雨が降り出してきました。ヘゴの森は雨が降りますと、緑色が色鮮やかになります。

さすがに、今日は青空ではありませんでしたので、見上げますと、空は灰色です。

でも、足元は雨水を吸ったコケが浮き上がります。お客様からは

カワイイ
が連発されていました。

小雨で、ヘゴの茎は暗い色になっていますが、葉柄のとれたあとの亀甲模様はよく見えます。

成熟したヘゴと若いヘゴの茎の違いも実際に触ってもらいました。前者は気根で覆われていて、後者は鋭い棘で覆われていますね。


雨が更に降ってきました。高台からヘゴの森を見下ろしていますが、午前中に引き続き、午後も色とりどりの綺麗な緑色のヘゴを楽しむことが出来ました。

ゴロゴロゴロ
遠くから雷音が聞こえてきました。ヘゴの森からは遠くですが、軽率に判断してはいけません。

十分見られましたよ

それでは、引き返しましょう

今日は、突然のコース変更で申し訳ございませんでした

いいえ、大丈夫ですよ

今日は、ヘゴの森へいらしていただき、ありがとうございました
ヘゴの森ツアーのその後
ヘゴの森ツアーの後、18:00と24:00に40 mm超えの豪雨が降りました。そして、18:00には落雷もありました。
ツアーは、豪雨も落雷もなく、無事に終わりました。でも、それは、たまたまだったのかも知れません。
八丈島の天候の変化は軽くみてはいけませんし、最悪を想定して、ツアーを運営しなければならないことを再確認しました。