ここ数日の八丈島はとても良い天気に恵まれました。きれいな青空が1日中続き、オレンジ色に染まった夕焼けで1日を占めるという贅沢な景色の連続でした。

でも、晴れの日はずっとは続きません
今日は「2021年1月23日、曇りのち雨の東京都八丈島を一周してきました」と題してのお話です。
鹿児島の桜島を思わせるような姿の八丈小島
私は、陸の人で地上の生物を観察するのが基本です。でも、八丈島はとても小さいので視界の延長線上には海がいつも見られます。

今日は、ザトウクジラが肉眼で見られました
私は、八丈島を廻る基本ルートを決めています。その中の1つが夕日ヶ丘です。
曇りで、

天気はもつかな?
と思ったのですが、ダメでした。雨が降り出しました(笑)。

そのときの八丈小島の眺めです

研究者時代、鹿児島県でヤンバルトサカヤスデを毎年10 kg集めていました。その回収場所に行く途中、いつも桜島を見ました。

あのときの桜島はこんな感じでしたね
今日の八丈小島の景色は昔を思い出させてくれました。
八丈島の山では、雨雲の境目が見えます
登龍峠展望台へ行きました。
始めはある程度明るかったのですが、見る見るうちに八丈小島と八丈富士の中腹以上が厚い雨雲に覆われてしまいました。

まるでPhotoshopで合成した写真のように見えますが、これはちゃんと1枚の写真です。湿度の高い空気が山の斜面を登って冷やされると、雲が作られる様子が見られます。

八丈島ならではの眺めですね
夕方になる前には八丈島の空は暗くなりました
都道215号をぐるっと1周して、逢坂橋の展望台へ来ました。
いつもならば、こんな青空のダイナミックな景色が見られる場所です。

でも、今日はこんな感じでした。


本当にどんよりですね
観光を目的に八丈島にいらっしゃると、この景色はがっかりかもしれません。でも、これも八丈島の365日のうちの1日の景色です。
八丈島に住んでいると、

こんな風景もあるんだなぁ・・・
とそのまま受け入れてしまう自分がいます。
1日八丈島を廻りますと、寂しい別れもあります

実は、今日はとても驚かされたことがありました

このごちゃごちゃになった樹です。この樹はスダジイといいます。
実は、この「巨樹」、八丈島では、けっこう有名な樹です。
八丈島のおみやげやさんで、ポストカードを購入するとき、スダジイを探してみて下さい。そのモデルがこの巨樹だったのです。
そのポストカードの写真は、八丈島の写真家の亡くなられた林冬人先生の作品です。残念ながら、私が八丈島に来る前に既に亡くなられていましたので、私が知っているのは先生が残された作品だけです。
私は、この巨樹の存在は知っていました。でも、これまでずっと写真が撮れませんでした。

林冬人先生の1枚の写真に込める想いが重かったのです
いつもこの巨樹の近くに来て眺めるだけでした
その巨樹もついに寿命が来てしまいました。命あるもの、形あるものは、最後は崩れていくのは理解しています。

でも、寂しかったですね