自然ガイドとしては、事故防止のために定期的に自身のフィールドの健診をしなければいけません。
今日は、2020年5月1日のヘゴの森散策路の定期健診の様子のお話をします。
ヘゴの森を知らない方に対しての説明です。ヘゴの森は、アイキャッチの写真のような植物がたくさん生えている場所です。アイキャッチに写っているのはヒカゲヘゴといいます。
散策路をチェックがてら歩きますと、今の季節には足元に小さな白い花が目にとまります。

EOS 6D Mark II+EF100mm F2.8L Macro IS USM
この植物は、トキワツユクサあるいはノハカタカラクサといいます。とても可愛らしい花です。元々は南アメリカ原産の帰化植物です。
八丈島は、戦後しばらくの間、日本に返還されませんでした。その間、世界中から園芸植物の苗木を輸入し、育て、本土へ出荷することにより、島民はお金を稼いだといわれています。
その歴史もあり、現在も園芸は、八丈島にとって、主力産業の一つとなっています。
もしかしたら、トキワツユクサは、その過程ではるばる地球の裏側から、八丈島に来たのかもしれません。
野いちごの花のピークは過ぎ、次は美味しい実が育つ時期です。

EOS 6D Mark II+EF100mm F2.8L Macro IS USM
この実は、カジイチゴのものです。まだまだ、食べごろではありませんね。でも、上の方を見ると野鳥の姿が見れましたので、もしかしたら、これを狙っているのかもしれません。
散策路を歩いていると、木の覆い茂った暗がりのエリアに入ります。目の前に、つる性の植物があります。

EOS 6D+EF24-105mm F4L IS USM
この植物は、フウトウカズラといいます。写真には写っていませんが、花は薄黄緑色で、実はオレンジ色の小さな房がたくさんついた形になります。
茎が固くないため、自身の体では上に向かって生長できません。そのため、フウトウカズラは、他の木(スギ)に抱きついて上へ登っていきます。
ヘゴの森は、ジャングルの中にいるような状況になります。視線を上に向けると、こんな感じです。

こうして、全ての散策路を健診してきましたが、問題はありませんでした。
八丈島のヘゴの森は、国内だけでなく外国からのお客様にも、好評です。早くウイルス問題が解決し、みなさまをご案内できればと思っています。
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